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地下アジト修行中。
獄寺は修行から逃げてランボはツナに怒られた日のこと。




目がごろごろするのは
砂埃のせいだ。

半分言い訳を
(何故言い訳だと思うんだ?)
口にしながら
じりじり熱をもつ下瞼には触れないで、
ハヤトは数少ない
自分以外誰も知らないはずの水場を目指して
すたすたと廊下を急いでいた。

先客がいた。

ちびっこい白黒のもじゃもじゃ頭の先客がいた。
段ボール箱を積み上げ
高い鏡を覗き込んで
先客はぼろぼろ泣いていた。


(いやまあ、いつも泣いてんだけどよ)


ちょっと尋常じゃない泣きっぷり。
声もあげずに涙だけぼろぼろと。


「……どーした? アホ牛」


先客、ランボはぐるりと振り返った。

いや、本当にすごい泣きっぷり。


「……ツナにおこらりた」


涙目の隼人にボロ泣きのランボはそう言った。


「ランボさんおこらりた。
 ランボさんつよくなる!
 おしえろごくでら!!」


ずびずびっと鼻をならして、
べちょべちょの手が
どこに持っていたのか
無数の手榴弾を取り出す。

「おちえろ! ごくでらバカはやとー!!」


馬鹿は余計だアホ牛!

つっこみは爆風に書き消され、
狭い水場では逃げ場もない。
両腕でとっさに頭をガードして
爆風が引いたと思ったら
ランボはもう次の手榴弾を構えている。


「落ち着け、バカ!」


小さな手が投擲するより早く、
咄嗟に間合いに踏み込んでその手を押さえる。


(うっわ、べっとべと……)


「強くなるったって、ここでンな物騒な物投げてどーすんだよ。あぶねぇな」


言いながら、
あれ、このセリフ前にどっかで……
とハヤトは思う。


そうだ。城で、シャマルに。


なぜか、深い嘆息。

つまみ上げられたランボがじたばた暴れる。


「おちえろ、おちえろ、おちえろー!!」


オレ、こんなんだった、か?


「そりゃまー、破壊力はそれなりあるけどよー……」


どーしたもんかと見る
黒いモジャモジャ頭。
マモンチェーンに巻かれた雷のリングが
そこにはしっかりひっかかっている。

そーいやコイツも守護者なんだった。


雷の守護者。
激しい一撃を秘めた雷電。
さっき見せた一瞬の圧倒的な破壊力。


未来に遺されたもの、
手紙にボックス
それらはすべて、
過去から来たオレたちに託された何か。


かち、と、
ハヤトの中でピースのハマる音がした。


「てめーだ、アホ牛!」

小さな手を引っ掴んで、
ハヤトはさっき来た道を引き返す。


「あ、ら、ら?」


首根っこを掴まれて
振り回されるランボは
何がなんだか分からない。


「稽古つけてやるっつってんだよ。
 そんかわり
 泣いても容赦しねーからな!」

「な、泣かないもんね。
 強くなるんだもんね!
 ランボさんはがまんの子ー!」

「っしゃ!
 今の言葉、忘れんなよ!」





大気に渦巻くエネルギーは、
雷となって地に落ちる。
遠雷は嵐の合図。
嵐はやがて、
激しい雨とともに、
すべてを洗い流すのだ。












|・∀・)っ|)みょん

火曜早朝の妄想だっ!
ほっとけっ!

||)っ












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