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キスっていうのが
ほんとはこーやって唇をくっつけるだけじゃなくて
もっといろいろ、
その……
よく知らないけど
いろいろすることがあるんだってことは
オレだって知ってる。
知ってる、けど。
したことは、ない。
まだ、ない。


彼のやり方はしょーがないなってそんなかんじで
どこか割り切ったような、
照れ隠しとかそんなんじゃなくて
なんか自分のことじゃないみたいに
自分がやってるんじゃないみたいに
オレにキスをさせてくれる。
かえりみち、
オレが腕を伸ばして頬に触れれば、
唇を貸してくれる。


少し、さびしい。
かなしい、なさけない?

くやしい。


出会ってからどのぐらい?
友達になってからは?

こ・・とに、なってからは?


オレ達はきっとまだ
子供なんだろう。
でも、オレの生きてきた時間があって
獄寺君の生きてきた時間があって
オレ達は、お互い知らないことだらけだ。

どこで誰とそんなやり方を覚えたの。
どうして全然知らないふりで、オレに歩調を合わせてくれるの。
わかんないことだらけだ。

わかっているのはただ一つ。
こんなやり方はお子様で、
もっと違うやり方があるということ。

見てろよ。

帰り道、じゃあまた明日って
笑った顔を思い出して、
オレはちょっと大悪党な気分になる。


見てろよ。
いつか、
めろめろにして腰が抜けて
帰りたくない、なんて言わせてやる。










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