■春琴抄パロ、こんなかんじです。
3人組のうち、山本とツナのポジションが逆だったらどうなるかな
っていうのが大本コンセプトのパロディです。
またはツンデレツナ獄を書いてみよう。
これは全員原作と同じ名前で登場予定。
時代設定は大正ロマンもどき(笑)
ではざっくり人物解説をどうぞ。
山本武@さるお家柄の「若」様
山本の家は原作のボンゴレ並みになぞの巨大組織です。平安時代は陰陽師だったとか、江戸時代はお庭番だったとか、なんだそりゃっていう謎の組織。の末裔。
山本武本人も薄々聞かされてはいたのですが、いまは他人事と普通に…もとい、文武両道、人望に篤く学ラン姿も見目麗しい大変優秀な学生をしておりました。しかしある日突然、「跡目を告げる男児がお前しかいないから」と、本家から次期当主のご指名を受けます。
さて、山本家の当主は文武両道どころか華道香道茶の湯に俳諧歌舞音曲、本当に何でもできなくてはいけません。
ところが山本、武道は道場に入り浸りで完璧だったけど、学業も一般人としては優秀だったけど、歌舞音曲だけはサッッパリだった。
そんなわけで、本家(広大なお屋敷)住み込みで教育を受けることになります。
じゃあ、まずは音曲のほうから、ってことで……
「げ。 お師匠さんに獄寺呼ぶの?
冗談きついぜ、あいつと二人っきりとかムリ!
なあツナ、悪い! 春休みだけでもオレと一緒に来てくれねえかな?」
獄寺隼人@「若」のお師匠さん
獄寺家は山本家の分家の一つで、琴、三弦、鼓に竜笛に笙その他あらゆる音曲の名手を輩出しています。
隼人はそのなかでも弦の名手です。
日本の東北地方の山中に屋敷を構えてひっそりと暮らしていましたが、今回次期当主の教育に当たって、年齢が近い事もあり隼人が本家に出向くことになりました。
隼人は幼いころからひたすら楽の道を究めていたので同年代の友人というものを持ったことがありません。気位が高い、芸事に入ると容赦がない。山本が二人きりは勘弁してくれ、というぐらい、扱い難い性格をしています。
また、獄寺の家は女系なので、隼人も公式の場では女性的な身なりと言動をします。あと、なぜか銀髪碧眼だったり色々こじつけ設定があるんだけど、その辺はツンデレ攻略と一緒に解明するのでいまはカット。
「お久しゅうございます、若。この度若の指南役を拝命つかまつりましたこと、この獄寺隼人、光栄の至りです。」
楚々と三つ指をついた美少女、にしか見えない少年は、微笑んで顔を上げた。
「……ところで、若、そのチビなんですか?」
「えと、山本の友人で、沢田綱吉と言います。あの、よろしく、獄寺さ……」
「あ?」
ツナが口を開いた途端、隼人はあからさまに態度を翻した。
「部外者が気安くうちの家の名前口にしてんじゃねーよ。」
「まーまー。ツナはオレの親友なんだぜ、ここは仲良く、な?」
山本が取りなして、やっと隼人は口を噤む。
「……はい。」
そしてまたにこりと白い花のような笑顔を見せた。
「若がそう仰るのなら。案山子が座ってるとでも思うことにします。」
ちなみに山本一門で歌と舞いの名家は雲雀家。通称「北の獄寺、西の雲雀」。
次期当主恭弥(また色々あって女装)は隼人とは犬猿の仲です。隼人が一方的に敵視しているとも言う。武と恭弥は年に数回ほどと顔を合わせることも多く、比較的良好な関係を築いています。(だから余計恭弥と隼人の仲は険悪に…)
沢田綱吉@一般庶民
一般庶民です。今回は何の血も引いていない純粋な一般庶民です。
山本のお屋敷で迷子になったり、話の流れでなぜか山本と一緒に稽古を受けることになったり、それで露骨に隼人にお邪魔扱いされたり、色々今回もかわいそうです。
身の回りの生活能力皆無な隼人と山本の手は借りたくないという彼の見栄っ張りの結果、いつの間にか見かねて隼人の世話焼きがかりになってしまいます。
て、これじゃああまりにもなんでツンが解けかけた辺りもちょっとだけ。
隼人は離れの縁側に腰掛けてぼんやりと庭を眺めていた。傍らに三味線が置かれている。
二人の指導をしている時以外は、隼人は一人で自分の稽古をしているようだった。離れから絶えず微かな調べが聞こえているのをツナはよく知っていた。こんな風に、放り出してぼんやりしているのは本当に珍しい。
「隼人。」
声を掛けると隼人はぎくりと慌てて居住まいを正し、こちらを見た。
「……なんだ、お前か。」
が、そこにいるのがツナだけと知って、また姿勢を崩す。
「若は?」
「道場。毎日正座で身体が鈍るって。」
「そっか。……その熱意がちょっとでもこっちに向いてくださればいいんだけどな。」
諦めた様に言って、三弦を抱え直して、撥を手に取る。稽古を再開するかと見せて、隼人は再びだらりと手を降ろした。
「隼人が、庭にいるなんて、珍しいね。外は騒がしいから嫌いじゃなかったの?」
「ああ、嫌いだな。……けど、」
視線の先には池があり、畔には桜の大木がある。そよと風が吹いて、花びらが一枚舞って、水面に波紋を描いた。
……次の桜は見られないかもしれないから。
言いかけた言葉を隼人は胸にしまった。
こいつに言ってなんになる。
細い糸の様に隙間から入り込んでくる、ツナの纏った穏やかな空気が嫌いだった。入り込んで絡み付いて、柔らかなもので隙間を埋める。
けど、それはいつまでもいてくれるわけじゃない。
指南役が終われば、自分は家に帰る身だ。この感覚に慣れたくなかった。
「ただの気紛れだ。畳より板張りの方が響きが良くて好きなんだよ。」
今度こそ、構え直すと隼人は力強く弦を弾いた。
うそだ。
ツナは強く思う。
嘘だ、音がちがう。
「オレたちにはあんなに、いい加減な気持ちで弦に触れるなって言うくせに。」
隼人が手を止めた。まじまじとツナを見つめる。見破られてしまっては、もう続きは弾けない。
弾く方はからきしのくせに、なんでこいつはこんなに耳がいいんだ。
「隼人、何かあっただろ。」
なんでそんなこと聞くんだよ。言えば楽になるかもなんて、思ってしまうじゃないか。
最後に、注意書き。
春琴抄パロですが、熱湯がかかったり、針で眼を突いたりはしません。
逆を言うと、そう言うことです。
でも最終的に本当にそうなるかはまた投票で決めようかな。
採用になったら。
以上、リアル友人からはそれのどこが春琴抄と言われる春琴抄パロのプレゼンでした!
3人組のうち、山本とツナのポジションが逆だったらどうなるかな
っていうのが大本コンセプトのパロディです。
またはツンデレツナ獄を書いてみよう。
これは全員原作と同じ名前で登場予定。
時代設定は大正ロマンもどき(笑)
ではざっくり人物解説をどうぞ。
山本武@さるお家柄の「若」様
山本の家は原作のボンゴレ並みになぞの巨大組織です。平安時代は陰陽師だったとか、江戸時代はお庭番だったとか、なんだそりゃっていう謎の組織。の末裔。
山本武本人も薄々聞かされてはいたのですが、いまは他人事と普通に…もとい、文武両道、人望に篤く学ラン姿も見目麗しい大変優秀な学生をしておりました。しかしある日突然、「跡目を告げる男児がお前しかいないから」と、本家から次期当主のご指名を受けます。
さて、山本家の当主は文武両道どころか華道香道茶の湯に俳諧歌舞音曲、本当に何でもできなくてはいけません。
ところが山本、武道は道場に入り浸りで完璧だったけど、学業も一般人としては優秀だったけど、歌舞音曲だけはサッッパリだった。
そんなわけで、本家(広大なお屋敷)住み込みで教育を受けることになります。
じゃあ、まずは音曲のほうから、ってことで……
「げ。 お師匠さんに獄寺呼ぶの?
冗談きついぜ、あいつと二人っきりとかムリ!
なあツナ、悪い! 春休みだけでもオレと一緒に来てくれねえかな?」
獄寺隼人@「若」のお師匠さん
獄寺家は山本家の分家の一つで、琴、三弦、鼓に竜笛に笙その他あらゆる音曲の名手を輩出しています。
隼人はそのなかでも弦の名手です。
日本の東北地方の山中に屋敷を構えてひっそりと暮らしていましたが、今回次期当主の教育に当たって、年齢が近い事もあり隼人が本家に出向くことになりました。
隼人は幼いころからひたすら楽の道を究めていたので同年代の友人というものを持ったことがありません。気位が高い、芸事に入ると容赦がない。山本が二人きりは勘弁してくれ、というぐらい、扱い難い性格をしています。
また、獄寺の家は女系なので、隼人も公式の場では女性的な身なりと言動をします。あと、なぜか銀髪碧眼だったり色々こじつけ設定があるんだけど、その辺はツンデレ攻略と一緒に解明するのでいまはカット。
「お久しゅうございます、若。この度若の指南役を拝命つかまつりましたこと、この獄寺隼人、光栄の至りです。」
楚々と三つ指をついた美少女、にしか見えない少年は、微笑んで顔を上げた。
「……ところで、若、そのチビなんですか?」
「えと、山本の友人で、沢田綱吉と言います。あの、よろしく、獄寺さ……」
「あ?」
ツナが口を開いた途端、隼人はあからさまに態度を翻した。
「部外者が気安くうちの家の名前口にしてんじゃねーよ。」
「まーまー。ツナはオレの親友なんだぜ、ここは仲良く、な?」
山本が取りなして、やっと隼人は口を噤む。
「……はい。」
そしてまたにこりと白い花のような笑顔を見せた。
「若がそう仰るのなら。案山子が座ってるとでも思うことにします。」
ちなみに山本一門で歌と舞いの名家は雲雀家。通称「北の獄寺、西の雲雀」。
次期当主恭弥(また色々あって女装)は隼人とは犬猿の仲です。隼人が一方的に敵視しているとも言う。武と恭弥は年に数回ほどと顔を合わせることも多く、比較的良好な関係を築いています。(だから余計恭弥と隼人の仲は険悪に…)
沢田綱吉@一般庶民
一般庶民です。今回は何の血も引いていない純粋な一般庶民です。
山本のお屋敷で迷子になったり、話の流れでなぜか山本と一緒に稽古を受けることになったり、それで露骨に隼人にお邪魔扱いされたり、色々今回もかわいそうです。
身の回りの生活能力皆無な隼人と山本の手は借りたくないという彼の見栄っ張りの結果、いつの間にか見かねて隼人の世話焼きがかりになってしまいます。
て、これじゃああまりにもなんでツンが解けかけた辺りもちょっとだけ。
隼人は離れの縁側に腰掛けてぼんやりと庭を眺めていた。傍らに三味線が置かれている。
二人の指導をしている時以外は、隼人は一人で自分の稽古をしているようだった。離れから絶えず微かな調べが聞こえているのをツナはよく知っていた。こんな風に、放り出してぼんやりしているのは本当に珍しい。
「隼人。」
声を掛けると隼人はぎくりと慌てて居住まいを正し、こちらを見た。
「……なんだ、お前か。」
が、そこにいるのがツナだけと知って、また姿勢を崩す。
「若は?」
「道場。毎日正座で身体が鈍るって。」
「そっか。……その熱意がちょっとでもこっちに向いてくださればいいんだけどな。」
諦めた様に言って、三弦を抱え直して、撥を手に取る。稽古を再開するかと見せて、隼人は再びだらりと手を降ろした。
「隼人が、庭にいるなんて、珍しいね。外は騒がしいから嫌いじゃなかったの?」
「ああ、嫌いだな。……けど、」
視線の先には池があり、畔には桜の大木がある。そよと風が吹いて、花びらが一枚舞って、水面に波紋を描いた。
……次の桜は見られないかもしれないから。
言いかけた言葉を隼人は胸にしまった。
こいつに言ってなんになる。
細い糸の様に隙間から入り込んでくる、ツナの纏った穏やかな空気が嫌いだった。入り込んで絡み付いて、柔らかなもので隙間を埋める。
けど、それはいつまでもいてくれるわけじゃない。
指南役が終われば、自分は家に帰る身だ。この感覚に慣れたくなかった。
「ただの気紛れだ。畳より板張りの方が響きが良くて好きなんだよ。」
今度こそ、構え直すと隼人は力強く弦を弾いた。
うそだ。
ツナは強く思う。
嘘だ、音がちがう。
「オレたちにはあんなに、いい加減な気持ちで弦に触れるなって言うくせに。」
隼人が手を止めた。まじまじとツナを見つめる。見破られてしまっては、もう続きは弾けない。
弾く方はからきしのくせに、なんでこいつはこんなに耳がいいんだ。
「隼人、何かあっただろ。」
なんでそんなこと聞くんだよ。言えば楽になるかもなんて、思ってしまうじゃないか。
最後に、注意書き。
春琴抄パロですが、熱湯がかかったり、針で眼を突いたりはしません。
逆を言うと、そう言うことです。
でも最終的に本当にそうなるかはまた投票で決めようかな。
採用になったら。
以上、リアル友人からはそれのどこが春琴抄と言われる春琴抄パロのプレゼンでした!
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