「今日、獄寺休みなのな。」
なんか聞いてる?
と、昼休み山本がいう。
さっきチャイムがなって、4限の授業が終わったばかり。獄寺は遅刻こそ多いが、それだって昼までには登校してくる。ツナと一緒に昼食をとるためだろう。その昼食の時間に姿を見せないということは、今日はきっともうこない。
「たぶん、仕事だと思うよ」
屋上行く?
弁当を片手にツナは立ち上がる。
んー。
曖昧な返事を受けツナは山本に先んじて教室を出る。
「仕事って?」
「あー。えと、バイト?」
ふーん。
「どんな?」
どんな、だろう。学校にいない獄寺。マフィアの獄寺。
「……わかんないや」
「ツナ、聞いてねーの?」
「うん」
へえ。
獄寺のことだから、なんでもツナに報告しているのだろうと思っていた。
というか、ツナは獄寺のことはなんでも知っているのだろうと思っていた。
「ツナにも、知らないことあるのな」
「そりゃあるよ。てゆーか、ほとんど知らないよ。」
あんなにいっつも、一緒にいるのに?
獄寺はあんなにいっつもツナを呼んでいるのに?
いっつも呼ばれて振り返るのに?
「知りたくねーの?」
「んー? あんまり。」
「? なんで?」
「えー、なんでって……」
屋上のドアを開けて、空を仰ぐ。
「全部聞いちゃったら、獄寺君、オレのことばっかりになっちゃうから、だから、聞かないんだ。」
なんか聞いてる?
と、昼休み山本がいう。
さっきチャイムがなって、4限の授業が終わったばかり。獄寺は遅刻こそ多いが、それだって昼までには登校してくる。ツナと一緒に昼食をとるためだろう。その昼食の時間に姿を見せないということは、今日はきっともうこない。
「たぶん、仕事だと思うよ」
屋上行く?
弁当を片手にツナは立ち上がる。
んー。
曖昧な返事を受けツナは山本に先んじて教室を出る。
「仕事って?」
「あー。えと、バイト?」
ふーん。
「どんな?」
どんな、だろう。学校にいない獄寺。マフィアの獄寺。
「……わかんないや」
「ツナ、聞いてねーの?」
「うん」
へえ。
獄寺のことだから、なんでもツナに報告しているのだろうと思っていた。
というか、ツナは獄寺のことはなんでも知っているのだろうと思っていた。
「ツナにも、知らないことあるのな」
「そりゃあるよ。てゆーか、ほとんど知らないよ。」
あんなにいっつも、一緒にいるのに?
獄寺はあんなにいっつもツナを呼んでいるのに?
いっつも呼ばれて振り返るのに?
「知りたくねーの?」
「んー? あんまり。」
「? なんで?」
「えー、なんでって……」
屋上のドアを開けて、空を仰ぐ。
「全部聞いちゃったら、獄寺君、オレのことばっかりになっちゃうから、だから、聞かないんだ。」
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