忍者ブログ
*Admin
SCRaPBooK
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「今日、獄寺休みなのな。」
なんか聞いてる?
と、昼休み山本がいう。
さっきチャイムがなって、4限の授業が終わったばかり。獄寺は遅刻こそ多いが、それだって昼までには登校してくる。ツナと一緒に昼食をとるためだろう。その昼食の時間に姿を見せないということは、今日はきっともうこない。
「たぶん、仕事だと思うよ」
屋上行く?
弁当を片手にツナは立ち上がる。
んー。
曖昧な返事を受けツナは山本に先んじて教室を出る。
「仕事って?」
「あー。えと、バイト?」
ふーん。
「どんな?」
どんな、だろう。学校にいない獄寺。マフィアの獄寺。
「……わかんないや」
「ツナ、聞いてねーの?」
「うん」
へえ。
獄寺のことだから、なんでもツナに報告しているのだろうと思っていた。
というか、ツナは獄寺のことはなんでも知っているのだろうと思っていた。
「ツナにも、知らないことあるのな」
「そりゃあるよ。てゆーか、ほとんど知らないよ。」
あんなにいっつも、一緒にいるのに?
獄寺はあんなにいっつもツナを呼んでいるのに?
いっつも呼ばれて振り返るのに?
「知りたくねーの?」
「んー? あんまり。」
「? なんで?」
「えー、なんでって……」
屋上のドアを開けて、空を仰ぐ。
「全部聞いちゃったら、獄寺君、オレのことばっかりになっちゃうから、だから、聞かないんだ。」










PR
UP△ * HOME * ▽DOWN
Copyright:SCRaPBooK All Rights Reserved.*Powered by NinjaBlog
Graphics By RHETORIC*material by 工房たま素材館*Template Original by Kaie *Arranged by あかさ・たな
忍者ブログ [PR]